リーン・スタートアップ

リーン・スタートアップ ムダの無い起業プロセスでイノベーションを生み出す

2012/4/12
エリック・リース (著), 伊藤 穣一(MITメディアラボ所長) (解説), 井口 耕二 (翻訳)

 

「検証による学び」を通して、ムダ無くスピーディーに製品を開発する手法について書かれた本。

シリコンバレーではもはや「常識」になっている方法らしい。

LEAN とは、「そぎ落とされた」や「ムダの無い」を意味する形容詞で、トヨタ生産方式は英語で「lean manufacturing」と呼ばれる。

実際にlean start-up もトヨタの効率を高めた生産方式を見習って開発されており、製造業とシリコンバレーという遠く離れた(ように感じる)業界からも学ぶ姿勢には驚かされる。

 

リーンスタートアップによる製品開発手法を、無駄をそぎ落として書くと下記。

1. 製品の核心部分のみを持った必要最小限の製品(MVP:Most Valiable Product)を素早く開発する

2. MVPを用いて顧客からのフィードバックを得ながら、計測と学習を繰り返す

以上

 

対極に位置するのがウォーターフォール型開発(だと思う)。

市場や顧客需要が劇的に変化する現代市場では、ウォーターフォール型では変化に追いつけない。

トヨタの「カイゼン」のように、常に学び、進化し続けることを推奨している。

また、仮説をたてることも重要。受け身にならず、目的意識を常に持ちながら開発を進めるためには、仮説と検証を頭に入れながら作業を進めていくことが必須なのだと感じた。

 

MVPと似たような開発の方法は、デザイン思考に関する本でも良く出てくる。実際に有用な方法なのだと思う。

ストーリーボードや、画用紙に描いたようなものでも良い。まずは形にしてフィードバックを得ることは、自らのアイデアを固めるためにも重要なのだと感じた。